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年末が近づき、今年もいよいよ終わりを迎えようとしています。そんな一年の締めくくりの日、大晦日には除夜の鐘が鳴り響きますよね。この除夜の鐘、みなさまはその言葉の正確な意味や由来をご存じでしょうか。下のような疑問をお持ちではないでしょうか?
除夜の鐘の「除夜」ってどういう意味だろう?
除夜の鐘を鳴らす理由は?
除夜の鐘は108回鳴らすと言われてるけど、この108回という数字は一体どこからきたの?
今回の記事では、そんな除夜の鐘にまつわる様々な疑問について解消していきます。みなさまには知識を得た上で楽しく除夜の鐘を聞きながら年末を過ごしていただけたら幸いです。それでは、今回もよろしくお願いします!
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除夜の鐘とは・除夜の意味
除夜の鐘という言葉の意味についてご説明いたします。少し長くなりますが、みなさまに完全に意味を理解していただくために、言葉の漢字を分けながら説明し、その説明にまた新しく難しい用語が出たらその都度解説していきます。身近で簡単な言葉による説明になる最後まで、深堀りしていきます。
まず除夜は、除日の夜と書きます。除日とは、大晦日のことです。つまり、除夜とは、大晦日の夜、ということになります。
ではここで、なぜ除日が大晦日を表しているのでしょうか。これも、漢字を分解して考えてみましょう。除日は、除の日と書きます。除とは、十二直のうちのひとつで、障害を取り除く、という意味です。
また聞きなれない言葉が出てきてしまいました。十二直とは、歴注のひとつで日の吉凶を表すものです。歴注とは、暦に記載される様々な事項のことで、歴注の例としては十二直の他に、曜日の七曜、干支、立冬や冬至などの二十四節気、先勝や大安などの六曜などがあります。カレンダーにこれらの事項が記載されているのをよく見ますね。二十四節気について詳しくは以下の記事をご覧ください。
まとめると、除とは、暦に記載されることのある十二直のひとつで、意味は障害を取り除く、です。
なお、十二直の詳細については、以下に引用を二つ掲載させていただきます。
十二直とは日の吉凶を占う歴注の一つです。
十二直とは
十二直の歴史は古く、日本のカレンダーに良く記載される大安や仏滅と言った六曜よりも古くから信じられてきたものです。飛鳥時代から十二直は暦に取り入れられていたようで、奈良時代に建てられた、日本で最も古くからある宝物を管理する正倉院の中の暦にも記載されています。
十二直は中国由来の暦です。
北極星を中心として回る北斗七星の動きを観察してこの十二直が作成されます。
神仏ネット:十二直の意味とはより引用
十二直とはどんな暦?
十二直とは
十二直は、中国で誕生した北斗七星の動きをもとにする暦です。十二とつくように、十二直には次の12の日柄があります。
十二直の12の日柄
建(たつ)除(のぞく)満(みつ)平(たいら)定(さだん)執(とる)破(やぶる)危(あやぶ)成(なる)納(おさん)開(ひらく)閉(とづ)
十二直が、日本にはいつごろ伝わったのかはっきりした記録はありません。正倉院に残されている日本最古の暦である具注暦(ぐちゅうれき)にすでに十二直が記載されていることから、奈良時代にはすでに伝わっていたものと考えられます。
具注暦をはじめとした暦の中段に記載されていたことから、中段もしくは中段十二直と呼ばれることもあります。
日々の吉凶をみる暦として、江戸時代までは十二直が最も重視されていました。
暦職人:十二直とはどんな暦?由来や満・納・破・危など全ての意味を詳しく解説より引用
以上のことから、除と日を繋げると、障害を取り除く日、となります。これが転じて、古い年、旧年を除き去る日、となりました。除日は旧年を除き去る日、つまり大晦日ですね。旧年を除き去る日である大晦日の夜、それが除夜です。
そんな除夜に鳴らす鐘を、除夜の鐘と呼んでいます。
除夜の鐘を鳴らす理由と由来・煩悩とは
除夜の鐘、という言葉の意味はわかりました。では、なぜ除夜に鐘を鳴らすのでしょうか。これは、鐘を鳴らすことによって、人間が持つ煩悩を祓うためとされています。鐘の音には、昔から煩悩を祓う力があるとされていました。
また、除夜でなくとも、全国のお寺で、時刻を知らせるためや、法要を開始する合図として鳴らすことがあります。
仏教において「鐘の音」には、「煩悩(ぼんのう)」をはらう力、断ち切る力が宿っているとされる。
IKITOKI:そもそも煩悩とは?「除夜の鐘」の意義を探る。より引用
本来、煩悩を取り除くには、厳しい修行を積むことが必要だと言われるが、修行を行わなくとも、鐘を1つ打つごとに、煩悩を消していくとされる。
除夜の鐘には、鐘の音を聞く人、そしてすべての人が、「1年の罪を懺悔し、清らかな心で新年を迎えられるように」という願いが込められている。
また煩悩とは、仏教における用語で、心身を乱し苦しみを生み出す心のはたらきのことです。この煩悩は、代表的なものとして、貪欲・瞋恚・愚痴があります。
煩悩と菩提
人間の歴史は煩悩の歴史だと言えます。
恋愛に悩み妬みに苦しむのも、また家庭での嫁姑の争いや、国の戦争もすべて煩悩から生じて来るものです。煩悩の代表的なものはつぎの3つであります。
貪欲(とんよく) = むさぼる心。衣食だけでなく、名誉・財産を貪る心。
瞋恚(しんに) = 瞋り(いかり)の心。人に対してばかりでなく、周囲の動物、自然に対して怒る心。
愚痴(ぐち) = おろかな心。世の中の道理が解らないので自分の思い のまま生活し、物事の善悪のみさかいがなくなる心。
この3つを「三毒」といいます。日常生活を深く反省すると、必ずこの煩悩が心の中で渦巻いているのに気がつきます。これが苦しみや悩みのもとです。昔から人間はこの煩悩を断ち切ろうと努力してまいりました。
法華宗 真門流:煩悩と菩提より引用
このように、人間だれしもが持っているさまざまな煩悩を、鐘を鳴らすことによって祓ってしまおうとするのが、除夜の鐘を鳴らす理由になります。
なぜ108回という数字なのか
先ほど、煩悩の代表的なものとして貪欲・瞋恚・愚痴をあげましたが、人間には他にも多くの煩悩を持っているとされています。その人間の持つ煩悩の数が、全部で108個あるとされているのです。
では108という数字は、一体どこからきたのでしょうか。この108という数字については諸説ありますが、一番有名な説として、仏教における六根説があります。六根とは、眼・耳・鼻・舌・身・意の6種類で、人間の体と心を表した言葉です。
この6個には、好・悪・平の3種類の感情があるとされているので、ここまでで6×3=18個です。
さらにこの18個には、浄(綺麗)・染(汚い)の2種類の感情があるとされているので、ここまでで18×2=36個です。
さらにこの36個には、過去・現在・未来の3種類があるとされているので、これで36×3=108個になりました。
これが、仏教における六根を基にした、煩悩が108個あるという説です。
まとめ
除夜の鐘についてのまとめです!
①除夜とは、除日の夜。除日とは、大晦日。つまり除夜とは、大晦日の夜
②除とは、十二直のうちのひとつで、障害を取り除く、という意味。十二直とは、歴注のひとつ。歴注とは、暦に記載される様々な事項のこと。
③除と日を繋げると、障害を取り除く日。これが転じて、除日は古い年、旧年を除き去る日(=大晦日)。旧年を除き去る日である大晦日の夜に鳴らす鐘が、除夜の鐘
④鐘を鳴らす理由は、鐘を鳴らすことによって、人間が持つ煩悩を祓うため。鐘の音には、昔から煩悩を祓う力があるとされていた
⑤煩悩とは、仏教における用語で、心身を乱し苦しみを生み出す心のはたらきのこと。煩悩には、代表的なものとして、貪欲・瞋恚・愚痴がある
⑥除夜の鐘を108回鳴らす理由は、人間の持つ煩悩の数が、全部で108個あるとされているため。108という数字の由来については諸説あるが、一番有名な説は、仏教における六根説。六根とは、眼・耳・鼻・舌・身・意の6種類で、これには好・悪・平の3種類があり、さらに浄(綺麗)・染(汚い)の2種類があり、そして過去・現在・未来の3種類があるとされて、合計で6×3×2×3=108個
ー今回の記事は以上です。
少しでも皆様のお役にたてたなら幸いです。ここまでご覧いただき誠にありがとうございました。
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